曹洞宗萬亀山東長寺の新たな幕開けとなる本展では、大乗仏教の「回向(えこう)」をテーマに、東長寺が新たに提案する次代の寺院のありようをご紹介。《継ぐ》《結う》《紡ぐ》《響く》《繫ぐ》《続く》の6つの観点から「回向」を捉え、作品展示、トークイベント、音楽ライブ、ワークショップなどの多彩なプログラムを通して、「人と社会を結び、次代の文化・地域を創造する」これからの東長寺の思想と諸活動を体感してもらう機会となりました。
[回向とは]
自ら修めた功徳を他者の利益のために巡らせるという大乗仏教の考え方。これまでの「直線的な世界観」から仏教的な「循環的な世界観」を提案する、東長寺の活動の根底を支えるものでもあります。
[曹洞宗萬亀山東長寺]
東京、四谷にある420年の歴史を持つ禅寺。現代を生きる仏教寺院として、檀信徒を対象とした法要はもちろんのこと、開創400周年(1989年)の新伽藍建立に合わせて現代アートの制作機関「P3 art and environment」を開設。また「アジアまつり」の開催や生前個人墓の提案など、時代に呼応した寺院のありかたを模索し、独自の活動を展開してきました。2015年、新たな活動の拠点となる新堂「文由閣」を建立し、仏教の本質に照らしながら、次代へ向けた提案を行っています。
会期:2015年7月11日~10月12日の金~月曜日、7月14日~16日、9月22日~24日 ※8月14日~17日は休館
会場:P3 art and environment/P3 Project Space、東長寺
主催:東長寺
企画制作:P3 art and environment
[開催記念レセプション]
日時:7月11日
御挨拶:瀧澤遥風(曹洞宗萬亀山東長寺住職)、芹沢高志(P3 art and environment統括ディレクター)、インゴ・ギュンター(美術家、本展参加作家)ほか
ライブ演奏:川村亘平斎・濱元智行 from 滞空時間(バリガムラン・影絵)
[第一巻 継ぐ]展示「Seeing Beyond the Buddha」インゴ・ギュンター
[第二巻 結う]展示「回向の加速装置」東長寺の活動紹介
映像作品:山城大督(美術家・映像ディレクター)
模型制作:大橋重臣(別府竹細工 伝統工芸士)+池将也(竹工芸家)、松野勉(建築家)+水谷勉(建築家)
[第三巻 紡ぐ]トークイベント「記憶の物語」
7月12日「記憶の継承」蔡國強(現代美術家)
8月29日「香りの道 ~一子相伝 500年の歩み~」蜂谷宗苾(志野流香道二十一世家元継承者)
9月18日「人間はどこからきたのか」高梨直紘(「天プラ」代表)
10月2日「知恵の記録」石川直樹(写真家)
[第四巻 響く]音楽イベント「響く心、響く声」
8月23日 青柳拓次(音楽家)ソロライブ
9月27日 evala(音楽家・サウンドアーティスト)インスタレーション+コンサート
10月9日 ウロツテノヤ子(バリガムラン)+津村禮次郎(観世流能楽師)+安福光雄(大鼓)+ニ・ワヤン・セカリアニ(バリ舞踊、唄)
[第五巻 繫ぐ]ワークショップ「過去と未来を繋ぐ術」
8月21日「手仕事の記憶」大橋重臣(別府竹細工 伝統工芸士)
10月3日「土地の記憶」杉浦貴美子(ライター・写真家)
[第六巻 続く]展示「念願の木」オノ・ヨーコ
文由閣ガイドツアー
8月29日、9月26日
「回向 ―― つながる縁起」展(Facebook)