Art、Technology、Environmentをキーワードに、異分野コラボレーションによる様々な研究・創作活動を展開。P3・NEC・RACE(東京大学人工物工学研究センター)の三者が母体となって、人的・電子的なネットワーク型のラボを形成し、ワークショップやインターネットを通して異分野の人々が出会い、創造的な議論ができる場づくりを進めながら、ネットワーク時代における新しいコンセプトや方法論の提案と実践を行いました。
<主な活動>
■ワークショップ
異分野の人々が出会い、様々な問題意識を発見する場として、A.T.E.が初期から最も力を入れてきた活動。その時々の重要なテーマと手法を選び出し、多様な形態のワークショップを継続的に行いました。
■インターネット上のディスカッション
ネットワーク型ラボを支える重要な思考の場として、1996年7月よりメーリングリスト(日・英)を開設し、様々な分野の人々が参加。例えば「芸術の社会性」「最近感動した作品」「身体感覚と歴史」といったテーマを巡り、興味深いディスカッションが続けられたほか、参加者それぞれの活動分野に関わる各種情報提供・交換が行われました。
■研究活動
実践活動の場から経験を抽出し、ネットワーク時代にふさわしいコンセプトや方法論にまとめて提案していくこともA.T.E.の重要な活動のひとつ。A.T.E.メンバーによって様々な研究と発表が行われました。
■創作活動
1995年にトロントで開かれた「トゥデイズ・ジャパン」という日本紹介プログラム内、「4+1/2」と題された展覧会の建築部門に招かれてA.T.E.としての作品を出品。東京大学と現地をCUseeMeでつないだインターネット放送局「WabiSasbiNet」を開局し、東京のアーティストによる内的風景映像を放送しました。生放送は1回のみ。その発展形として、96年にインターネット上でのプロジェクト「metaTOKYO」を開設。現実の東京に重なる「メタ」=一段階高いネット上の東京を、合計9組のアーティスト、建築家、詩人、ジャーナリスト、デザイナー、市民グループが異なる立場から提案、作品を発表しました。プロジェクト終了後の98年に「metaTOKYO」はサイトを閉鎖しました。